Microsoft Research Asia Fellowship 2017のご案内

今年度のMicrosoft Research Asia Fellowship Programが公募開始となりました。プログラムの内容に特に大きな変化はなく、D1, D2の方が対象で、応募締め切りは来月6月30日で、必要書類を応募サイトから申し込む形です。MSRの同プログラムの公式ページに詳細がありますので、そちらを参照いただきたいと思います。また、なんで応募するの?という方への定期リマインドとして産総研の加藤淳さんの素晴らしいポストを参照しておきます。

重要なアップデートとしては、プログラムの内容および主な特典(1万ドルの支援金およびMicrosoft Research Asiaでのインターンシップ)に関してはあまり変更はありませんが、応募に必要な書類に変更があります。昨年までは応募者自身による英語でのプレゼンテーションとして、ご自身の研究や今後の方向性などを説明した最長20分のビデオ、または音声を入れたパワーポイントを申請書類の一つとしてお願いしておりましたが、今年は英語で1000字以内のResearch Statementに変更されました。また成績証明書も必要としません。

事務局の意図としては、応募者の負担を減らすことがまず第一にあります。そして募集要項に「今まで行った研究および現在の研究のサマリを記載ください。より重要なのは将来の研究の方向性を明確に述べ、博士課程の研究計画を合わせて1000字以内で記載ください」とあるとおり、文章によってこれらを簡潔にかつ説得力のある形でまとめる能力を一次段階では評価したいということがあります。特に専門分野以外の人にも自身の研究の意義および研究コミュニティだけではなく社会へのインパクトもきちんと英語で説明できることは大変重要であり、博士後期課程学生としては備えておくべきスキルでしょう。事務局として特にフォーマットを設定していないのも、何を述べるべきかというところも自分できちんと定義できる力を見たいというのがあります。とはいっても全くの0からでは大変なので、参考としてCornell大学の関係するポスドクのためのページをあげておきます。ただしこれに全くとらわれる必要はありません。

過去Fellowshipは大体アジア全体で10名ちょっと、日本からは1名(多くて2名)という受賞者が続いています。本プログラムはラボとしては特に予算の制限があるわけではなく、基準を越えている学生がより多くいれば、その分受賞者を増やすことは全く問題ありません。優れた博士課程学生の数が10年~20年後の国のサイエンスのレベルを決定するでしょう。日本からより多くの応募を期待しております。

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