東北大学訪問

先日、東北大学の大学院情報科学研究科を訪問いたしました。震災後、初めて訪問させていただくということもあり、少し緊張したのですが、お会いした先生方の研究室は、当初の被害は大きかったものの、その後のご努力により今は概ね震災前のレベルの研究活動に戻ってきている印象で、非常にほっといたしました。

情報科学研究科では建物の一つが居住不能になり、他の建物に入っている研究室がスペースを拠出し合って、すべての研究室の研究スペースを確保しています。このため各研究室のスペースは以前よりかなり狭くなってしまいましたが、皆さんで協力して頑張っています。また元の建物に入っていた機材もエレベータが使用できないため、移動することができず廃棄せざるを得ないものもあり、研究活動に大きく影響を与えています。しかしながら、お会いした先生はみなさんすごく前向きだったところが印象的でした。少しだけご紹介させていただきたいと思います。

大学院情報科学研究科 システム情報科学専攻 知能情報科学講座 乾健太郎 教授

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乾さんは昨年NAISTから東北大に移られ、自然言語処理の研究室を立ち上げられました。またこの4月から、岡崎直観さんも東京大学から同研究室に加わり、助教の渡邉さんも含め非常に強力なスタッフ陣となっています。震災後は学生の方々が避難されているため研究室のメンバーがバラバラになっていましたが、Skypeで遠隔の会議を定期的に行って、研究活動に支障がないよう努力をされていました。今ではラボのみんなが研究室に集まり元気に活動を行っています。カレーの鍋もありました。自然言語処理はMSが今もっとも注力しているテクノロジーの一つでもあり、優れた研究成果が日本のアカデミアからますます出てくることを願ってやみません。乾・岡崎研究室は間違いなく今後の日本の自然言語処理研究において重要な役割を担っていくことだと思います。

 

大学院工学研究科 電気・通信工学専攻 知的通信ネットワーク講座 伊藤彰則 教授

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伊藤先生は音声をベースにいろいろなユニークなトピックでアクティブに活動されている研究室の先生です。現在は、Webのデータを利用した言語モデル、音声対話インターフェース、やる気のある歌声の評価、外国語の学習支援システム、音楽配信のための混合音操作技術など興味深い研究を行われています。MSRでは2年前に研究プロジェクトを支援させていただきました。伊藤先生も入っていた建物から退去せざるを得なくなった研究室のひとつです。しかしながらSkypeやUstreamを使ってバーチャルゼミを行って、研究を続けてきました。研究室の端の机の上におかれたむき出しのサーバが影響の大きさを表していましたが、学生の皆さんは元気そうでした。

 

大学院情報科学研究科 情報基礎科学専攻 ソフトウェア基礎講座 住井英二郎 准教授

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住井先生は、高信頼ソフトウェアの開発を行うためのプログラミング言語、プログラミング手法、ツールに関する研究をされています。第2回MSR日本情報学研究賞の受賞者でもあります。研究室は居住不能になった建物ではなく、研究の性質上それほど被害はなかったのですが、他の先生と同様、学科の演習や行事も担当しているため影響は少なからず受けています。訪問した時はICFP Programming Contest 2011の準備の真っ最中で大変お忙しいご様子でした。住井先生は、日本学術会議 若手アカデミー活動検討分科会のメンバーでもあり、分野を超えて若手研究者のより活発な活動をプロモートするために尽力されています。26日には震災を受けた大学の代表の一人として、シンポジウムでご講演をされます。情報分野の若手のリーダーの一人として、この分野のプレゼンスを向上していただけるよう、今後のご活躍を期待しております。

お忙しい中ご対応いただいた先生方、どうもありがとうございました。MSRとしても、これまで以上にコラボレーションを深めることで、東北大学の研究活動をサポートしていきたいと思います。

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