MSR Intern Beijing(滞在中)のご紹介(第9回)

Microsoft Researchインターンのご紹介。前回から間が開いてしまいましたが、まだまだ海外でチャレンジしている学生の方はいらっしゃいます!第9回は、北京のラボに滞在中、東京大学・国立情報学研究所の馬場雪乃さん(本位田研究室)です。

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・所属、学年、研究室

東京大学大学院 情報理工学系研究科創造情報学専攻 本位田研究室 博士課程2年

・博士論文のテーマ

写真共有サービスFlickrを対象として、人間が写真に対して与えたタグ(写真を説明するキーワード)と、写真や写真に付与された他のメタデータとの関係からweb画像検索などのアプリケーションに利用できるような知識を抽出する研究を行っています。これまでに、写真撮影位置情報を利用して「言葉と関連が強い地理的な場所」を推定する手法を提案してきました。

・インターンに来たきっかけ、目的

MSRAでのインターンに参加した目的は以下の2つです。

1. 研究に集中できる環境に身を置く
ある研究者の方が、若い頃は自分の研究に週80時間使っていたという話を伺い、自分もそれくらい研究に没頭する生活を送らなければと前々から思っていました。それを実現する手段としては、大学の研究室での雑用や日本の娯楽から離れることができる海外インターンに行くのが早道だと考えたというのが、インターン参加の動機の一つです。

2. 自分と同じ研究分野に携わる一流のリサーチャの研究スタイルを学ぶ
MSRAでのメンターのXian-Sheng Huaとその研究グループは、Flickr関連の研究でWWW等の一流国際会議に何本も論文を通しているため以前から注目しておりました。対象とする問題や論文の書き方、評価の仕方などが素晴らしく、海外でインターンを行うならぜひこの人から研究の作法を学びたいと思いました。

直接のきっかけは、同じ研究室の先輩が以前MSRAでインターンをしており、その先輩がUniversity Relationsの方を紹介してくれたことです。

・MSRと大学の研究室と異なるところ

MSRAでは研究活動に対して報酬が支払われているので当然かもしれませんが、インターンに対しても研究だけに集中させようという方針が徹底されています。例えばビザの更新において、書類作成から申請まで自力でやらなければならないことはほとんどありませんでした。マシンのトラブルもITチームが即対応してくれます。大学と比較して一番新鮮だったのは上記の点でした。

また、要求される研究のスピードはMSRAの方が速いと思います。メンターには、困ったことがあったら定期ミーティング以外でもすぐ相談するように言われていますが、これは余計なところで立ち止まって時間を浪費しないためでしょう。

このこととも関連しますが、メンターと学生インターンは指導の関係ではなく、共に研究を作り上げていく仲間の関係に近いというのも大学との違いです。大学の研究室では学生に自分で考えさせることに重きを置くためか、学生が一人で彫っている彫刻に教員がコメントするという印象を受けますが、MSRAでは一緒に彫刻を彫っているように感じます。

・MSRに来てよかったこと、刺激をうけたこと

メンターとのディスカッションは内容が濃く、大変刺激を受けます。例えば、提案したアイデアに対して「それだと○○というときに上手くいかないだろうから、△△という風に改善した方がいい」という指摘や「□□という論文が似た手法を使っていたからチェックしなさい」という意見がすぐに返ってきます。

また、メンターからはMSRAのリソースを最大限に活用しなさいと言われていますが、このリソースの豊富さがMSRAの一番の魅力だと思います。ここでいうリソースとは、蓄積されてきた研究資源(データ、コードなど)と周囲の研究者・インターン達です。特に同じグループの研究者やインターン達から研究に対して受けるフィードバックは、同じ分野の研究をする人達ならではの意見で大変参考になります。

設備面では、色んなところにディスカッション用のボードが設置されているのがいいですね。ラウンジのテーブルの表面まで、この書き消し可能なボードになっているのは感激しました。あと週1回の中国語講座は中国語を覚える上でとても役立っています。他のグループのインターンとも知り合えて、一緒に観光に行ったりしました。

・MSRのここはちょっといただけないというところ

Windowsしか使えないというのが最初は少しつらかったです。今まで使ったことがほとんどなかったので、開発環境構築などに若干手間取りました。

・北京、レドモンドでの生活について

MSRAの近くには大きいスーパーがあり、たいていのものはそこで購入することができて便利です。飲食店も中華・和食・洋食と色々揃っていますが、やっぱり中華が美味しいですね。水煮猪肉片という料理に夢中です。北京は地下鉄とバスが発達していて、遠出するのも簡単です。日本のSUICAやPASMOのような交通カードもあります。私は特にバスが好きで良く利用しています。たいていの車両には電光掲示板があって停留所名が表示されるので困ることはほとんどありません。北京の広い道路をバスで走るのは気持ちが良いです。

・インターンに行こうか迷っている人に対して一言

正直、私も自分がMSRAに行ってやっていけるのかどうかとても不安でしたが、現時点では何とかなっています。良い研究をしようというモチベーションさえあれば、あとは周囲が上手く舵取りしてくれると思います。同じような理由で迷っている人は、思い切って一度来てみると良いのではないでしょうか。

・その他なんでも

せっかく中国にいるので孔子の言葉を。この言葉を胸に北京で頑張っております。

「知者不惑、仁者不憂、勇者不懼」

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